●潮州功夫茶>>> |
基本特徴:小さい急須と小さい湯のみで烏龍茶(ウーロン茶)を楽しむ。また、茶葉、茶具、茶湯を大切にする。お茶の飲み方として、「功夫茶」の三文字と「潮州」を正式に繋がった文献は、清代の「夢厰雑著」である。当時、功夫茶はも盛んになった。今になると、潮州のどの家庭にも茶の具を持ち、功夫茶を飲むことは潮州人の生活に不可欠なものになってきた。「食事は三日間しなくてもいいが、お茶は一時なければ困る」との言い方さえもある。潮州の民俗風情もこの功夫茶で伺えられる。
いいお茶を作るには、上等な茶葉を用意しなければいけない。潮州功夫茶はウーロン茶をよく使い、そのうち、鉄観音は特にである。ほかには、黄枝香、大紅袍、水仙なども利用する。茶の具は宜興の紫砂急須が最適である。水に山泉水は最も良く、つぎはミネラルウォーターである。後は茶の沸かし方も重要である。潮州功夫茶は沸かし方と技法が最も肝心であり、それを楽しむコースは下記通りである。 |
ステップ1:温杯洗罐(茶具を温める)
「治器」とも言う。火付けして、十数分経つと、水が沸かし始め、「魚眼水」(95℃-98℃の水)が出来、やかんを取り上げ、急須と湯呑みを洗い、消毒する。
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ステップ2:引龍入宮(茶の葉を入れる)
「納茶」とも呼ぶ。茶の葉を太いほうと細いほうに分け、太いのを急須の底と注ぎ口に詰め、細いのを真ん中に入れ、その上にまた太い葉を詰め込む。納茶の量は、急須と茶葉によって異なり、例えば鉄観音は急須の五分の二ほどで、黄枝香、大紅袍、水仙は八分までにする。一葉茶の場合、一本だけでいい。 |
ステップ3:聞声起羹(二回目の沸かし水)
「候湯」とも言う。蘇東坡の煎茶詩に「蟹眼已過魚眼生」との言葉があり、蟹眼と魚眼のような泡が出始めた水でお茶を作るのは最適だという意味。 |
ステップ4:高山流水
二回目の沸かし水を急須に注ぐ。ただし、急須の中心部へ直接に注がないことを要注意。やかんを高く上げれば、味わいの渋さがなくなる。 |
ステップ5:淋蓋刮沫
「春風拂面」とも言う。沸かし水をいっぱい入れたため、茶のあぶくが浮かび出してくる。左手で急須の蓋を、右手で急須を持ち、蓋であぶくを軽くこすり落とす。 |
ステップ6:里応外合
「淋罐」とも言う。急須に蓋を掛けてから、沸かし水を急須にかける。作用は:1、内と外の熱さで、茶葉の香りを速く発散させる。2、暫くしてから、急須表面の水分がなくなると、茶は熟になったしるしである。3、急須表面のあぶくを除去する。 |
ステップ7:貨如輪転
湯呑みを洗うこと。お茶を作るコースに最も芸術的な動きである―一つの湯呑みをもう一つの湯呑に挿しこみ、3本の指で摘みまわし、湯のみを洗う。これは儲けがどんどん入ってほしいとの意味もある。 |
ステップ8:関公巡城、韓信点兵(茶の湯を湯呑みにつぐ動作の喩え)
功夫茶の重要なステップである。コツ:湯呑みに注ぐ際、急須を低めにすること;速くすること;万遍なく湯呑みごとに注ぐこと;急須内の湯を残しなく注ぐこと。
一回目の茶の湯で湯呑みを洗ってから、今度はステップ3から再度進めることになる。 |
ステップ9:敬茶品茗
お茶の差し上げるマナー:左手の客様からにする。それは中国の伝統上、左は上である習慣のため。
湯呑みの持ち方:右手の親指と人差し指で湯呑みの上部を持ち上げ、中指で底部を支える。これは「三龍護宝」と呼ぶ。また、薬指と小指を人に指し向かなく縮こめ、相手への尊敬を示す。 |